フィリピンで感じた、伝わる発音の大切さ
現在、私は子どもたちと一緒にフィリピンのイロイロに親子留学に来ています。
こちらでの移動には、Grabという配車アプリをよく利用しています。
日本でいうタクシーアプリのようなもので、行き先を入力すると近くにいるドライバーさんが来てくれます。
そして、私にとってGrabに乗る時間は、ちょっとした楽しみでもあります。
なぜなら、ドライバーさんとお話しするのが楽しいからです。
フィリピンでは英語が広く使われています。
もちろん、人によって英語のレベルには違いがあります。
でも、Grabのドライバーさんと話していると、
「普通に英語で会話ができるんだな」
と感じることがとても多いです。
最初は、
「Where are you from?」
「How long are you staying in Iloilo?」
など、ちょっとした雑談から始まります。
ところが、話しているうちに、
「実は子どもが○人いてね」
「この仕事を始めたのは○年前で……」
「昔はこういう仕事をしていたんだ」
と、どんどん話が深くなっていくことがあります。フィリピンの方は、とてもオープンにいろいろなことを話してくださる方が多く、短い乗車時間でも、その人の人生を少し垣間見せてもらったような気持ちになります。
英語があるからこそできる、こういう何気ない会話が私は好きです。
あるドライバーさんとの会話で気づいたこと
そんな中、先日、あるドライバーさんとお話ししていました。
その方ももちろん英語を話されます。
ただ……
フィリピンのアクセントがかなり強く、私は本当に何を言っているのか分かりませんでした。
「Sorry?」
「Could you say that again?」
と何度も聞き返しました。
それでも、最後までどうしても聞き取れない。
もちろん、相手の方が悪いわけではありません。
英語を母語としない国では、それぞれの国や地域のアクセントがあります。
フィリピンにもフィリピンの英語があります。
それ自体は、まったく問題ではありません。
それでも「通じる発音」は大切だと思った
結局、そのとき私はどうしたかというと、
途中から、
「なんとなく聞き取れた単語」
を頼りに、なんとなく会話を続けました。
たぶんこういうことを言っているのかな?
と推測しながら、「Oh, really?」
「That’s interesting.」
などと返していく。
それなりに会話は成立しているように見えても、
本当の意味では、相手が何を伝えたいのか分かっていません。
そこで、改めて思ったのです。
英語は「話せる」だけではなく、「相手に伝わる」ことが大切なんだな。
アクセントがあることは悪いことではありません
ここは誤解してほしくありません。
ネイティブのような発音に
私は、「ネイティブのような発音になりましょう」
と言いたいわけではありません。
英会話における発音とアクセント
日本人が日本人らしいアクセントを持っていてもいいと思っています。
フィリピンにはフィリピンの英語があります。
日本には日本人の英語があります。
それぞれの国のアクセントやイントネーションには、その人が歩んできた言語環境や文化が表れます。
だから、「アクセントをなくすこと」と「伝わる発音」は別の話です。
でも、伝わらなければ会話の先に進めない
今回、私が身をもって感じたのはこちらです。
アクセントがあってもいい。
多少文法を間違えてもいい。完璧な英語でなくてもいい。
でも、
相手が何を言っているのか分からない。
あるいは、自分が何を言っているのか相手に伝わらない。
そうなると、会話には大きな壁ができます。
特に、せっかく出会った人と、
「どこから来たの?」
という雑談から、
「家族は?」
「どうしてこの仕事をしているの?」
「今までどんな人生を歩んできたの?」
という深い話に発展させたいと思ったとき。
「伝わる発音」は、単なる発音の問題ではなく、人とのコミュニケーションそのものに関わってくるのだと思います。
英語学習における「正しさ」よりも大切なこと
英語を学ぶなら、「正しさ」だけを追いかけなくてもいい
英語学習をしていると、
「文法を間違えないようにしなきゃ」
「もっと単語を覚えなきゃ」
「もっと難しい表現を使わなきゃ」
と考えてしまいがちです。
もちろん、それらも大切です。
でも、実際に海外で英語を使ってみると、「相手に伝わること」の大切さを改めて感じます。
完璧な英語を話せなくても、伝われば会話は続きます。
そして会話が続けば、新しい人と出会えたり、
相手のことをもっと知れたり、自分のことを知ってもらえたりします。
私は、それこそが英語を学ぶ楽しさの一つだと思っています。
では、どうすれば「伝わる発音」になるのでしょう?
ここで大切なのが、
「自分の発音のどこが伝わりにくいのかを知ること」です。
発音の課題は、人によって違います。
RやLかもしれません。
母音かもしれません。
子音かもしれません。
あるいは、
一つひとつの音ではなく、英語のリズムやアクセントが原因かもしれません。
自分では一生懸命話しているので、
「どこが悪いのか分からない」
ということもよくあります。
だからこそ、時には誰かに客観的に見てもらうことが近道になります。
全部を直す必要はありません。
今の自分にとって、どこを直せば一番「伝わる英語」に近づけるのか。
そこを知るだけでも、英語の練習方法は変わってきます。英語は「人とつながるためのもの」
今回のGrabでの出来事を通して、改めてそう感じました。
英語を勉強する目的は、人それぞれです。
仕事のため。
海外旅行のため。
英検のため。
留学のため。
でも、その先にはきっと、
「誰かと話す」
ということがあります。
せっかく英語を勉強するなら、
テストで正解するためだけではなく、
「この人ともっと話してみたい」
と思ったときに、その会話を続けられる英語を身につけていることが大切だなと。
今回、Grabの中でそんなことを考えていました。
発音で「何を直せばいいのか分からない」という方へ
発音は、ただ練習量を増やせばいいとは限りません。
まずは、
「自分のどこが課題なのか」を知ることが大切です。
自分の発音の課題を知るために
私の発音プログラムでは、6週間かけて一人ひとりの発音を見ながら、改善すべきポイントを整理し、その方に合った練習方法で伴走しています。
「ネイティブのような発音になりたい」というより、「自分の英語を、もっと相手に伝わるようにしたい」
そんな方にこそ、発音を一度客観的に見直してみてほしいと思っています。
英語は、正しく話すためだけのものではなく、
人とつながるためのもの。
今回のフィリピン滞在で、改めてそんなことを感じています。


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